第120章 仮面をかぶる

橘結衣と田中未菜は華耀グループから学校へ戻ると、その足でスーパーに寄った。火鍋のスープの素と具材を買い込み、ついでにビールも何本か。

田中未菜が華耀グループと契約できたのは、これ以上ない朗報だ。602号室の全員で火鍋を囲む。――それが、いちばん分かりやすいお祝いになる。

ドアを開けると、赤崎柚奈と南川萌々香が、袋を提げて立っている二人を見て目を丸くした。

「なに買ってきたの?」

「当ててみて」田中未菜は火鍋の食材をぶら下げたまま、ずんずん中へ入っていく。

「火鍋の具材だ!」目ざとい赤崎柚奈が一発で見抜いた。

「未菜、夜ごはん一緒にって、火鍋のことだったんだね」南川萌々香は手際よく...

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